スワードで氷河クルーズ

 6月下旬に1週間の休暇をいただいて、アラスカ南部を少しだけ見てきました。
チナ温泉を出て、フェアバンクス、デナリ、アンカレッジと南下していきキャンプで夜を越し、海の風を感じながらスワードハイウェイという眺めの良い道路のドライブを楽しんでいると、スワード(Seward)という港町に到着しました。
夜を越すといっても白夜のため暗くなりません。

アラスカの夏の観光といえば、氷河です。氷河は毎年溶けきらなかった雪が蓄積して大きくなったもので、近年は地球温暖化のため少しずつ退化しているそうです。氷河の氷が青いのは、海が青く見えるのと同じで、氷と溶けた水が積もり積もった結果、水の密度が高くなるからだそうです。氷河の底の方にある氷はいつ降り積もった雪なのか考えてみると面白いです。何万年も前かもしれないしマンモスが踏んだ雪かもしれないということです。詳しいことはよくわかりませんが、氷河は日本では見ることができないし、アラスカらしいので、今回の旅行のハイライトとして氷河クルーズという贅沢な体験を取り入れました。日帰りクルーズですが所要時間8時間で、氷河以外にもクジラの観察や天然のアラスカの焼き鮭食べ放題が付いた充実した内容でした。ちょっとしたクルーズにも8時間かかることからアラスカって大きいなあと改めて思いました。
氷河は海に流れるタイプと内陸に位置し川になって流れていくタイプがあるのですが、今回見た海に面する氷河の方が崩れ落ちた時の迫力が楽しめるそうです。下の写真の氷河の前でクルーズ船にて20分ほど観察することができたのですが、一箇所氷河が崩れ落ちました。一瞬大砲が鳴ったかのようなドッカーンという音が聞こえ、その後氷の塊がボトッと海に落ちました。そのように轟音を立てて絶えず変化していくところから『氷河は生きている』ということが実感できました。

スワードは野生動物が多く生息するキーナイ・フィヨルド国立公園へのクルーズの発着地として有名で、小さい町でありながら夏は多くの観光客を集めます。町中のビーチに面するキャンプ場はとても人気があり利用することができませんでした。行かれる方は朝早くに予約票を確保した方がいいかもしれません。しかし少し町を出ればすぐに他のキャンプ場が見つかり、そこでは古い電車が綺麗に飾られていました。スワードの町では海を何気なく眺めるだけで、近くでラッコを見ることができました。
町から外れたキャンプ場から見た景色
氷河
トド



クジラ

































もちろんクルーズ船からもラッコを見ることができ、他にもアザラシ、トド、クジラなどの野生動物を間近で見ることができました。クルーズ船がクジラに四方八方囲まれた時は、緊張と興奮が入り混じった居ても立っても居られない気持ちになりました。クジラの支配する世界にこっそりお邪魔している気分でした。上の写真は、尾びれを高く上げて潜水している写真です。このような風景や息継ぎをしているところは頻繁に見ることができました。私たちはクジラが飛び跳ねる豪快なシーンを待っていたのですが、野生動物なので水族館のように人間の都合の良いようには見せてくれませんでした。偶然や運がかかってます。だからこそ野生動物が見れるときは感動します。トドの生息域では、作り物のように良いシーンが見れました。岩場数匹のトドが吠えあって取っ組み合いをしていました。また気持ちよさそうに日光浴をしているトドもいました。
上の写真は私が実際に見た光景です。著作権のマークが下についていますが、インターネットから買ってきたわけではありません。一緒に旅行した友人の一人のジェイコブが写真を撮るのが好きでブログ用にもらいました。インターンのATさんもそうですが写真が上手い人はいいですね。写真が上手い人の友達もいいですけどね。写真に凝っている人と旅行をすると修学旅行のカメラマンさんを思い出します。ありがとうございます。
特に野生動物の動きを見るときなどは肉眼で楽しみたいと思ってしまうので、なかなかカメラを構える気持ちになれませんでした。後から、『あ、写真がない』と気づきましたが、ジェイコブが撮っていたことを思い出し尋ねると快く写真をくれました。
野生動物を見ることは、写真を撮るのを忘れてしまうほど夢中になります。SY

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