ビーバー村への遊覧飛行


先日、日本人のお客様といっしょにビーバー村への遊覧飛行にいってきました。
ビーバー村は北極圏の近くに位置する小さな村です。
この村を訪ねるための交通手段は飛行機しかありません。道路も通っていない極北の大地で、50人の村人たちが助け合って生活しています。ビーバーが多く生息していることからビーバー村と名付けられましたが、ムース(ヘラジカ)、熊、キングサーモンなどその他の動物もよく取れて、狩猟や漁業をして自給自足をしています。

この村は100年程前に、日本人の安田恭介という人によって建設されました。アラスカのモーセ、フランク安田とも呼ばれている安田さんは、この村の建設により北極海で捕鯨が難しくなったエスキモーの人々を飢えや疫病から救いました。(ビーバー村を作ったフランク安田に興味のある方は、新田次郎作アラスカ物語をお読みください。)

このように日本人のゆかりがあるビーバー村ですが、
なんと現在、アイさんという一人の日本人女性が生活しています。そのアイさんが夫のクリフさんと一緒にビーバー村のガイドを勤めます。
ビーバー村の小さな滑走路に降り立つと、ATVに乗ってやってきたお二人が笑顔で迎えてくれて、小学校、郵便局、お墓、発電所などを巡り、村を案内してくれます。そのあと、お二人のお家にたどり着き、狩りで捕った獲物を見せてもらったり、それを味見させてもらったり、コーヒーをいただきながらお話を聞いたりしました。今回は昨日アイさんが捕ってきた新鮮なムースのステーキと、ユーコン河で捕れた油がほどよく乗ったキングサーモンを味見させてもらいました。とても美味しかったです。
このツアーでお客様からよく聞く感想が、「こんな生活に憧れるなあ。」「のんびりしていていいなあ。」といったことですが、アラスカの小さな村の生活の実態を知ることができるのでこのツアーは面白いです。
ビーバー村の近辺は、紅葉ではなく黄葉に染まるそうですが、1週間後がピークになるそうです。金色のビーバー村を見るには今がチャンスです。
ビーバー村から眺めるユーコン河

狩りで捕った獲物をくん製にする場所
熊の頭蓋骨と手
ムースの肉
お一人様、パイロットの隣に座れます。
飛行機からの景色は素晴らしいです



飛行機から動物を探すために低空飛行をすることもあります。




黄葉が、ところどころに見られます。

空から見るユーコン河
SY

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