エスキモーオリンピック!

今日は毎年7月にフェアバンクス市内で数日間にわたって開催されるエスキモーオリンピックというイベントについて紹介したいと思います。

正式名称はワールドエスキモーインディアンオリンピック(World Eskimo-Indian Olympics)
オリンピックといっても市民体育館のようなところで行われるこぢんまりとしたものです(笑)
わたしは去年遊びに行きましたが、今年は明日(7/19)から開催!

オフィシャルページはこちらをクリック↓
http://www.weio.org/index.php

まず、それぞれの村・部族ごとにミスコンテストで選ばれた女性たちが民族衣装で登場し伝統的な踊りを披露し会場を沸かせてくれます。

 
その後も、村ごとの伝統音楽の演奏、踊りなどが続きます。
 

そしてオリンピックの名にふさわしく、いろいろな競技も行われます。
わたしは数日間のうち1日だけしか見学に行けなかったので、すべての競技を見ることはできませんでしたが、調べたところによると、二人が向き合いお互いの耳に引っ掛けたゴムを耳の力だけで引っ張り合うEAR PULL(耳相撲)、耳だけでどれだけ重いものを持ち上げられるかを競うEAR WEIGHT(イアー・ウエイト)、などわたしたちからするととても不思議な競技が多いのが特徴です。

しかしこのような競技にもちゃんとエスキモー独自の文化が反映されています。
というのもエスキモーは極寒の地に住む部族。信じられないほどの寒さの中では耳がちぎれるような痛みに耐えなければいけません。
耳を使った競技が多いのはこのような環境から生まれたのだそうです。
こちらもそんな独自の競技の一つ。


なんでも過酷な環境で暮らすエスキモーは、痛みや苦しみに耐える精神的な強さというものが美徳とされているそうです。
なんだか日本人の美徳感覚と似ているような気がしませんか?
そして外見も日本人ソックリ。
わたしは歴史には疎く民族のルーツなどは全く分かりませんが、こんな日本から遠く離れた土地で暮らすエスキモーになんとなく親近感を抱いてしまいます。

中にはアザラシの皮剥ぎ競争などもあり一見残酷にも見えますが、彼らにとっては大切な食糧の一つ。このような技術を磨くことは命を繋いでいくことでもあるのです。

そして会場全体が一番盛り上がったのが、このブランケットトス。


アザラシやセイウチなどの皮を一枚に繋いだ大きな布をみんなで引っ張り反動を付け、上に乗っている人をトランポリンのように飛び跳ねさせる競技です。
これは元々エスキモーが遠くにいるクジラを見つけるために行っていたことだそうです。
フランク安田の生涯を描いた『アラスカ物語』でも子供たちの遊びとして描かれていました。

また競技だけでなく、会場には伝統的な民芸品なども売られています。
民族衣装や毛皮、ビーズの装飾品など。
こちらはわたしが買ったヤマアラシの針で作ったピアス。


このようにヤマアラシの針で作った作品はたくさんあり、Porcupine Quills(ポーキュパインクイル)と呼ばれています。
お手頃でとてもかわいいので、アラスカの民芸品に興味のある方にはぜひオススメです。

A.I.

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