トンネルを抜けるとそこは・・・

プリンス・ウィリアム湾の綺麗な海と、不思議な町が待ち構えていました。

ここはアンカレッジより少し南側にあるウィッティア(Whittier)という小さな町。人口はわずか214人(2015年)。しかもこの町に住む人々は今も昔もみんな一つ屋根の下に住んでいるんです。
この町を訪ねるには、アラスカで唯一存在するトンネルを抜けていかなくてはいけません。そのトンネルは全長約4㎞で、北米で2番目に長いハイウェイトンネル、また、北米で一番長い鉄道自動車両用トンネルなのです。・・・そうです。このトンネルは、特殊です。住んでいる人々にとっては外の世界とつながる唯一の交通手段、観光客にとってはたまらなく珍しい見所になっています。通行料往復13ドルはその町に住む人も、使用するたび支払わなくてはなりません。トンネルは車一台がなんとか通過できる幅で、往路、復路順番に、鉄道が通る時間は通行禁止で、車は先導車に導かれながらゆっくり進んでいきます。線路の上を運転する感覚と、長いトンネルを抜けた後の解放感を楽しみました。






ウィッティアの町には、港町ならではの、新鮮な魚介類を提供する店があり、そこでフィッシュアンドチップスを食べました。海の風を受けながらテラス席で食事をするのは優雅な気分になります。
そしてこちらが、見所の一つ、廃墟のアパートです。第二次世界大戦があった時に建てられて、当時はこの建物に軍隊の方々が集まって暮らしていたそうです。
今でも人が集まって暮らすという習慣が残っていて、この町に住む人口214人ほとんどが同じ建物に住んでいます。どうして家を建てずにみんなが同じアパートで暮らしているのだろう。はっきりとした理由は分かりませんが、アラスカでは水道や電気などが通っていない場所が多く存在し、おそらくこの町もそうなのかもしれません。そこでアパートで共同生活をすることで、水道や電気が一括して供給できるというメリットがあります。
ちなみに、チナ温泉も水道や電気を自給自足しています。

捨てられた船も町を飾っています。


歩行者専用のトンネルも長かったです。



SY

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