アメリカ最北のビール醸造所で飲み比べ


チナ温泉から100キロメートルほど離れてはいますが、一番近い町であるフェアバンクスから車で20分ほど北上したところにあるシルバー・ガルチというビール醸造所に行きました。
来る年末年始の日本発着チナ温泉パッケージツアーの中で、このレストランで昼食を取ることが行程に含まれているものもあります。
アメリカ最北のビール醸造所として、1998年に鉱山業を主な収入源とするフォックスの小さな集落に作られたのが始まりで、2007年に併設のレストランとバーも開業され、地元の人々や観光客から人気を集めています。

ビールの原材料となる麦芽やホップは、アラスカの厳しい気候では栽培することができないため、アメリカ本土から空輸をして取り寄せているそうです。それほどの輸送費をかけてでもアメリカ最北のビール醸造所を営む理由は、アラスカのフォックスという地が生み出す美味しい水がビールの醸造に適切だからとのことです。

ビールとチーズのスープ 
レストランでは、ビールを隠し味に使ったメニューや、個性的な味付けのピザ、アラスカの天然サーモンや食べ応えのあるビーフのステーキを食べられます。

洋梨とゴルゴンゾーラのピザ
ビールは10種類以上あり、少量ずつ安価で試飲することもできます。今回いただいたのは、下にある写真の2種類のビールです。ビールの名前にアラスカの地名や気候が入っていることが楽しめます。
右: Coldfoot Pilsner Lager(ホップの効いた軽い飲み口のビール)
左: Silver Gulch Tundra Apple Ale(キレのある林檎風味のビール)
試飲は写真の量で一杯1.7ドル

自家製ジンジャーエール
シルバー・ガルチはお酒が飲めなくても楽しめる場所です。自家製ジンジャーエールとルートビアも、見逃せません。ビールと同じく良い水を使った作りたての飲み物は美味しいです。甘さは控えめで炭酸が強い傾向がありました。ジンジャーエールはしっかりと生姜の風味が効いていました。ルートビアは日本であまり浸透していないですが、甘くて味に深みがあって疲れているときに飲みたくなるような飲み物です。シルバー・ガルチのレストランのメニューにもありますが、よくルートビアフロートと呼ばれていて、その上にソフトクリームを乗せていただくのが人気です。日本で言うメロンソーダの感覚でしょうか。アメリカでは人気の飲み物なのですが、あまり飲み慣れていない方からは、「湿布の味がしておいしくない。」という声を聞きます。まだ体験されていない方は、この機会にお試しになってはいかがでしょうか。
自家製ルートビア

ルートビアフロートをはじめとして、ビールを使ったチョコレートケーキなどデザートも充実しています。

また、フェアバンクスで大人気のアイスクリーム屋さんのホット・リックスに行くと、シルバー・ガルチのビールを使ったアイスクリームを食べられます。甘いバニラ風味のジェラートのようですが、後味にしっかりとビールのアルコール感が効いていて絶品です。

夏の月・水・金の15時くらいから、ブルワリーツアーがあります。電話で予約を入れことが必要です。予約の際にはチナ温泉の電話を使っていただけます。
醸造の背景を知ってから飲むビールもまた美味しく感じます。SY

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